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お知らせ

ジオパーク新規認定に向けた現地調査を実施!

現地調査_アイキャッチ.jpg8月17日から20日にかけてジオパーク認定のための現地調査が行われましたので、その様子をお伝えします。
※新型コロナウイルスの感染拡大も懸念されていましたが、感染症対策を十分行い、現地調査を実施しました。

今回、土佐清水に来ていただいたのは、以下の3名の調査員の皆さん。

宮原 育子 氏(宮城学院女子大学現代ビジネス学部教授/日本ジオパーク委員会副委員長)
田中 裕一郎 氏(産業技術総合研究所地質調査総合センター長補佐/日本ジオパーク委員会委員)
松原 典孝 氏(兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科講師/山陰海岸ジオパーク推進協議会学識専門員)

→調査員の皆さんのプロフィールやメッセージはこちらをご覧ください。
こちらのお三方が、3泊4日で土佐清水ジオパーク構想のジオサイトやジオパークに関わる活動をみっちり見てまわってくれましたよ。

DAY1 8月17日

調査の期間中は、荒れ模様の天候が予想されていましたが、調査員の皆さんは、8月17日午後に予定どおり土佐清水市に到着。
事務局からの事前説明や打ち合わせを行った後、ちょうど市民図書館で行われているジオパークの企画展『土佐清水ジオパーク構想 きほんの「き」』にご案内。
市民図書館さんは、一緒にイベントをやったり、企画展示をやったりとジオパークの普及に力を入れてくれています。
現地調査_図書館視察.jpgこの日はこれでおしまい。次の日からが現地調査の本番です。

DAY2 8月18日

この日は市街地や花崗岩が作った足摺岬や松尾などをまわり、大地と土佐清水の人たちの生活との関わりを見てもらう行程です。
『土佐の清水さばツアー』からスタート。漁協の職員さんや漁師さん、釣具屋さんなど漁業に関わる人たちの話をききながら、清水さばのおいしさのヒミツを明らかにしていく漁師町をめぐるジオツアーです。
現地調査_さばツアー.jpg↑清水さばの生簀。いつもはたくさんのサバが泳いでいますが、荒天続きで漁がなかったため、この日の生簀はとても寂しいものでしたが、漁協の職員さんが清水さばの漁法などについて色々教えてくれました。

午前中のツアー終了後、市役所で関係者の皆さんとの意見交換を行い、午後からは造成中のジオツアー『そうだ!宗田節ツアー(仮)』を見てもらいます。
土佐清水が誇る宗田節は、大地と黒潮と切っても切れない関係で、宗田節から大地と私たちの暮らしのつながりを知ることができます。
まずは、中浜で、宗田節を作っている節納屋見学と宗田節削り体験。
現地調査_たけまさ商店1.jpg↑たけまさ商店さんのおかみさんにご案内していただきました。
たけまさ商店さんでは、土佐清水で作っている様々な宗田節製品が買えるほか、宗田節削り体験などを楽しむことができます。
現地調査_宮原先生3.jpg

↑オリジナルのだし醤油ボトルを作って満面の笑みを浮かべる宮原副委員長。

その後、松尾地区へ移動して、「宗田節がどうして土佐清水で作られるようになったのか」を地球の歴史から紐解いていきます。
現地調査_松尾.jpg↑松尾にあるジオサイト「女城鼻」は花崗岩が作った磯が広がっていて、花崗岩の中に玄武岩が貫入した露頭などを観察できます。

ジオツアーの後は、土佐清水ジオパーク構想のハイライトの一つ、足摺岬の整備状況やヤブツバキ再生プロジェクトなどを視察し、この日は終了。

DAY3 8月19日

現地調査3日目は、エリアの西側の三崎や竜串のエリアを見てまわります。
このあたりの三崎層群の地層は日本列島が大陸から離れてきた激動の時代に作られた地層で、「生きている惑星、地球」を感じられる景観が見られます。そんな場所で、主に、防災の取り組みやジオパークを使った学習プログラムなどを見てもらいました。

まず、はじめに、学校教育などにも活用している三崎浦にある自然災害碑を田村アドバイザーの案内で見てまわります。
現地調査_自然災害碑.jpg土佐清水では、前回の認定見送り後、市役所の防災や文化財担当課や住民サークル等と共同でエリア内にある自然災害碑の調査を行い、歴史的価値があるものを市の文化財に登録し、教育や防災などの活動に活用しています。(自然災害碑を使った取り組みはこちらをご覧ください。)

ビジターセンターに場所を移し、教育や防災の関係者の皆さんとの意見交換を行った後、土佐清水ジオパーク構想のハイライトの一つ、竜串海岸のジオツアー。
ジオガイドさんが教育旅行向けのジオツアーを披露してくれました。
現地調査_竜串海岸.jpgここ、竜串海岸では約1700万年前、日本列島が大陸から離れ、大地が激しく動いていた頃に浅い海に急速にたまった地層を観察することができます。
写真のように、地震などの地殻変動が作りだしたグニャグニャした地層が多くあり、揺れ動く「生きている惑星、地球」を私たちに強く意識させてくれる場所です。模型を使って、グニャグニャの地層を再現しています。かなり強い力で衝撃を加えないとこのようなグニャグニャの模様はできず、当時、かなりの力が加えられたことが窺い知れます。

午後は、観光関係の皆さんとの意見交換を行い、昨年リニューアルした足摺海洋館SATOUMIをジオガイドさんが案内しました。
現地調査_SATOUMI.jpg調査員の皆さん、生痕化石まで忠実に再現した竜串海岸の擬岩を熱心に見てくれています。

本当でしたら、この後はグラスボートで見残し海岸に渡り、竜串湾のサンゴや見残しの美しい景観を見ていただく予定でしたが、海が荒れていたため、周辺の事業者さんにお話を聞かせてもらいました。
そして、最後は、連日素晴らしい案内をしてくれたジオガイドの皆さんとの意見交換で終了。
ガイドの皆さん、お疲れ様でした!そして、どうもありがとうございました!

DAY4 8月20日

最終日は、調査員の皆さんと事務局と自己評価表の採点を行いました。これは、ユネスコ世界ジオパークの基準に基づいたもので、これを調査員の皆さんとチェックしていくことで、土佐清水ジオパーク構想の強みや課題が見えてきます。

自己評価表のチェックを全て終え、最後にジオパーク推進協議会の会長等を交え、調査全体の意見交換を行いました。
現地調査_意見交換.jpg意見交換の場では、先生たちからは、今後さらにこのジオパークの活動をより良いものにしていくためのたくさんのアドバイスをいただくことができました。
帰りは、大雨により経路の変更などが多少あったものの、無事、調査員の皆さんも土佐清水を後にしました。
調査員の皆さん、はるばる土佐清水までありがとうございました!
お疲れ様でした!



今回の現地調査は、参加していただいた地域の皆さん、案内していただいたジオガイドの皆さんなどたくさんの方のお力を借り、行うことができました。
皆さん、本当にありがとうございました。

また、「土佐清水がんばれー」とエールを送っていただいた他のジオパークの方や地域で応援してくれた方もどうもありがとうございました。
皆さんの応援のおかげか、大雨の予報にもかかわらず、野外視察の時間は必ず雨が止むというミラクル続きでした。

今回の結果は9月25日に公表される予定です。
今からドキドキしながら、待ちましょう!


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この記事に関する問い合わせ
土佐清水ジオパーク推進協議会事務局
TEL:0880-87-9590
MAIL:geopark@city.tosashimizu.lg.jp

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