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12/10 開催|市民公開講座 黒潮と植物

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 太平洋に面し、黒潮が接岸する土佐清水市。古くから続く漁業や宗田節づくりといった生業や、竜串海岸や足摺岬に代表される美しい海岸風景など、土佐清水の自然や暮らしは海と共に形作られてきました。土佐清水の植物も、実は海や黒潮と深い関わりがあります。亜熱帯の植物が顔を出す深い森林や、初冬の足摺岬を彩るアシズリノジギク、市民に親しまれているハマユウなど、身近で私たちの生活と関わりの深い土佐清水の植物たち。これらの植物は、黒潮のもたらす温暖多雨な気候によって育まれ、海岸の強い潮風に耐えて独特の形を獲得してきました。
 また、植物は海流に乗って遠くへ旅をします。海流に注目すると、遠く離れた地域と意外な繋がりを発見することができます。長崎県に位置する五島列島ジオパークとも、海流を通じて、植物や気候に繋がりを感じられます。
 植物と、黒潮や海との関わりについて、海岸植生研究の第一人者であり、五島列島ジオパークの学識顧問も務めている中西弘樹氏に解説していただきます。


開催概要

日時 2022年12月10日(土) 10:00~12:00

場所 土佐清水市中央公民館 3階 多目的ホール

演題 黒潮と植物ー土佐清水と五島を中心として

講師 中西弘樹  長崎大学名誉教授

申込 不要

問合せ 土佐清水ジオパーク推進協議会

土佐清水市三崎字今芝4032-2
竜串ビジターセンターうみのわ 内
TEL:0880-87-9590  FAX:0880-87-9595
Mail :geopark@city.tosashimizu.lg.jp


講師紹介

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略歴

中西弘樹(なかにしひろき)
名古屋市生まれ。広島大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。長崎女子短期大学教授、長崎大学教育学部教授などを経て、現在長崎大学名誉教授。専攻は植物生態学。

おもな著書

『海流の贈り物-漂着物の生態学』、『種子はひろがる-種子散布の生態学』(以上すべて平凡社)、『海から来た植物-黒潮が運んだ花たち』(八坂書房)、『日本人は植物をどう利用してきたか』(岩波書店)、『日本の海岸植物図鑑』(トンボ出版)、『タネは旅する』(八坂書房)、その他がある。


講演要旨

 黒潮は、日本列島沿岸を流れ、沿岸に住む日本人や野生生物に影響を与えている。
 特に土佐清水や五島列島は、冬でも暖かく、亜熱帯性の植物が分布している。それらの地域は亜熱帯と言えるだろうか。海流によって運ばれるいわゆる海流散布について黒潮との関係を紹介する。特にその中でハマユウを取り上げ、ハマユウのいくつかの謎について取り上げてみたい。ハマユウは熱帯植物であるにもかかわらず、暖温帯である関東南部まで分布しているのはなぜだろう。万葉集の中で柿本人麻呂が詠った「・・・浦の浜木綿 百重なす・・・」は、ハマユウの何が重なっているのだろうか。植物図鑑などには標準和名としてハマユウではなくハマオモトの名が使われているのはなぜだろうか。
 また海岸植物について、海岸崖地植物、海浜植物、塩生植物に分け、どのような特徴があるのか、代表的な植物をあげ紹介したい。

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