土佐清水を自由研究する地域研究紙≪アオサバラボ≫

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研究ノート

現役ジオガイドさんインタビュー vol. 2 | 地域とともに作り、地域へ還元するジオツアーを 吉田千代美さん

プロフィール

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吉田 千代美(よしだ ちよみ)さん

高知県土佐清水市出身 ジオガイド歴8
「土佐清水ジオの会」 所属
生まれも育ちも根っからの清水っ子。
自身が企画から携わった、清水の漁師町をディープに満喫できる「土佐清水さばツアー」は、高知県「どっぷり高知旅コンテスト」で幡多エリア1位を受賞。

 

−聞き手 森口 夏季(土佐清水ジオパーク推進協議会) 

 

インタビュー


−「土佐清水ジオの会」について教えてください。

「ジオの会」はもともと、ジオガイドの集まりとして「土佐清水ジオガイドの会」の名称で2017年に発足しました。ですが、認定ジオガイドだけでなく、もっと裾野を広げて色々な人が参加できるようにしていきたいという思いがあり、2018年に「土佐清水ジオの会」に改称したんです。現在は17名が所属しています。

以前は「イベント部」という部会があって、いろいろ活動していましたが、最近はツアー造成の方に重点を置いて活動している感じですね。

ただ、本当は、地域に発信する活動をもっと充実させていきたいという気持ちもあります。ガイドツアーの企画・実施の他に、地域の清掃などの地域貢献活動に参加したりもしています。

 

「土佐の清水さばツアー」について

−まずは「どっぷり高知旅コンテスト」幡多エリア1位、おめでとうございます。

ありがとうございます。このツアーは地域の方々のご協力によって実施できているツアーですので、皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。 

「土佐の清水さばツアー」誕生秘話

ジオガイドのグループで土佐清水ジオパークエリアのガイドツアーを作る時に、グループを作って担当の地区を「足摺」、「竜串」、「市街地」のように分けました。じつは私は最初、足摺岬担当のグループに入ろうと思ったんです。でも、「魚のまち・清水」を伝えるために、清水の町で生まれ育った人間として、自分がやらなければ、という気持ちがでてきて、最終的には市街地のグループに入りました。

市街地のグループで立ち上げた「土佐の清水さばツアー」では、ツアーを通して地域活性化をできないか、ということを考えていました。地元の商店や漁会と提携して、地元にお金が落ちていくような仕組みにしたかったんです。それで、りきゅうや(飲食店)さんや福屋(釣具屋)さん、漁会(清水漁協)などに協力をお願いしたんです。

−苦労などはありましたか?

苦労したのはやはりツアーの立ち上げですね。
特にツアーに協力してくださっている方々との最初の関係づくりが大変でした。
自然の中を歩いて景色を見るタイプのツアーと違って、まちあるき型のツアーなので、地域の方のご協力が不可欠でした。
ぱっと行ってすぐに理解していただけるわけではないので、何度も足を運びました。

現在でも、関係者の方への折々のご挨拶やツアー後のお礼は欠かさないようにしています。

 

さばツアー風景.jpeg

▲土佐の清水さばツアー。清水漁協の生簀(いけす)を観察したり、漁師さんにお話を聞いたり、ガイドと一緒だからこそ、のディープな清水のまちを体験できる。 

地域を元気に

−これからもっとこんなことがやりたい!ということはありますか?

やはり清水を元気にするために活動したいですね。

ツアーの提携先の開拓にも力を入れていきたいです。ジオパークを多くの人に知ってもらって、協力してもらうためには、やはり対価が必要だと思うんです。ツアーを通じて、地域がもっと潤うようにしていきたいです。

他には、教育旅行の受け入れや地元の学校での授業など、教育活動へも活動の幅を広げて行けたらと思っています。

じつは今、清水さばは不漁が続いています。最盛期には120隻いたとされる鯖漁の船も、ツアーを始めた頃には25隻に、そして現在では10隻にまで減少しているそうです。せっかくの「魚のまち・清水」が消えてしまわないよう、難しい問題ですが、自分ができる方法で地域を元気にしていきたいです。

ガイド活動

−そもそも、ジオガイドになったきっかけって何ですか?

もともと観光ボランティアガイドとして活動していました。ジオガイドというものができて、養成講座をやります、ってなった時に勧誘されたんです。だからジオガイドに認定された直後は、正直、観光とジオとの違いがよくわかっていませんでしたね。ジオガイドとして1年経った頃にやっと「ああ、こういうことなのかな」って思うようになりました。

−ガイドをしていて嬉しい瞬間はどんな時ですか?

やっぱりお客さんから「勉強になりました」とか「よくわかりました」とか言ってもらえた時ですね。

私は、ジオツアーを始める時、お客さんに必ず「これはジオツアーです。ただの観光ツアーではありません。」って伝えるようにしているんです。それで、お客さんに合わせて説明の量を変えます。「がっつりジオのお話をやりますか?それとも、少なめに楽しくやりますか?」って聞くと大抵のお客さんは「がっつりやってください!」って言ってくれるんですけどね。

ジオパークの肝は「地球と私たちがワンチーム」って事だと思うんです。それが伝わるといいですよね。 

−新しくジオガイドになりたい人へ一言!

土佐清水には、お宝がいっぱい。自分たちの生まれたところのお宝を一緒に知って、土佐清水を盛り上げていきましょう!


「地球と私たちがワンチーム」というのはジオパークの核となるメッセージですね。土佐清水の大地を学び、守ることで、地球と私たちがワンチームとなって清水のまちや暮らしを受け継いでいきたいですね。吉田さん、ありがとうございました!

 

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